雨の植物園:自然教育園 ‘23.9月下旬
普段は南側の「水鳥の沼」の方から「武蔵野植物園」へ歩き、水生植物園の歩道へと進むのですが、あまり時間がなかったので武蔵野植物園へ行って戻る時短コースで回りました。
武蔵野植物園
タイアザミ(トネアザミ)
ちょうど咲きはじめのタイアザミ。なんともやさしい、柔らかな桃色の花です。
しかし当然というか、アザミの特徴として鋭いトゲがあります。
もともと頭を垂れ気味に咲く花ですが、雨の重さが加わって、下向きに咲く姿がなんとも言えませんでした。
漢字では「大薊」で別名はトネアザミ。草丈は1~1.5mぐらいです。
日付まで書きたいのですが、対人恐怖があって個人特定が怖いため、大まかな日付で申し訳ありません。
ヒガンバナ(彼岸花)
別名は「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」で、リコリスの種類です。原産地は中国で、帰化植物に分類されるのだそうです。
彼岸花の由来は、地下の鱗茎に強い毒性があり、食べたら「彼岸(死・極楽浄土)」に行ってしまうという意味らしいです。一方では湿布薬のように貼り付けて使用する方法もあるそうです。
私はやっぱり「一面の彼岸花」よりひっそり咲く彼岸花が好みですね。
ヤマハッカ
シソ科ヤマハッカ属でハッカ特有の香りはありません。香りの強い二ホンハッカ(日本薄荷、和薄荷)はシソ科ハッカ属で、違う属になります。
花期は秋なのですが、いまのところ咲く気配はありませんでした。猛暑で夏の終わりが遅かったからでしょうか。
葉と同じく、花もミントのような、青-紫系の花が咲きます。
おおひなのうすつぼ(大雛の臼壺)
草丈1mほどで、ゴマノハグサ科。花期ももう終わりで園内では倒れていました。
今の季節はゴマノハグサ科の花がよく咲きますが、この色の花はあまり見ない気がします。詳しいわけではないので知らないだけなのかもしれませんが。
ツリガネニンジン(釣鐘人参)
ベル型の薄紫の花がとてもかわいい秋の花です。
花だけ見るとホタルブクロに似ていますが、ホタルブクロは「キキョウ科キキョウ属」、このツリガネニンジンは「キキョウ科ツリガネニンジン属」、シャジンやソバナが同属になります。
若芽はトトキと呼ばれる山菜で、とっても美味しいらしいです。根は生薬「沙参(シャジン)」。
ツユクサ(露草)
本当にこのツユクサの色は美しい。夏の朝のすがすがしさを思い出す花だなと思います。
朝露のように昼には花を閉じてしまうため「ツユクサ」という名前になったという説があるそう。
青い花は人を惹きつけますが、なかでもこの青は別格ですね。
デルフィニジン系の青い色素を持つ植物が少ないため、青い花は少なく、品種改良もされづらいそうです。色味の似た花ではクロタネソウ(ニゲラ)やリンドウかな…?
ツノハシバミ(角榛)
カバノキ科ハシバミ属で、ヘーゼルナッツの実のなる「セイヨウハシバミ」の近縁種。このツノハシバミの実も食用になります。
不思議な形の木の実。あとは葉脈が個人的に美しいなと思います。
2~3mの低木とのことですが、自然教育園の木はもう少し背が高かった気がします。
ツルボの花と水滴
キジカクシ科 ツルボ亜科、ツルボ属の植物です。
花としては春の花壇植物として近年人気のムスカリに似ています。ムスカリはキジカクシ科 ツルボ亜科でムスカリ属になります。
葉っぱはワレモコウでしょうか。水滴のつき方が面白いです。
水生植物園周辺と歩道
マンリョウ(万両)
万両の実は深い緑、千両の実は黄緑というか、きれいな透き通るような青緑です。
センリョウの実もたくさん撮ったのですが、全部だめでした。あの色が撮れない。
万両、千両、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)一両(アリドウシ)とありますが、その中で…
・サクラソウ科 ヤブコウジ属:万両、百両、十両
・センリョウ科 センリョウ属:千両
・アカネ科 アリドオシ属:一両
でした。確かに千両と一両は明らかに雰囲気が違いますね。
オニドコロ(鬼野老)
つる植物。よく山芋と間違われるオニドコロですが、こちらは毒ありでおいしくありません。
かくいう私も、写真を撮ってくるたびに調べまくって載せます。
というのも、このオニドコロは「むかご」ができないといわれているのですが、同じような場所にそっくりな自然薯なんかが生えるので、写っているのがどっちかちっともわからなくなります。
今回も同じ場所で葉の付け根に「むかご」がある写真を撮っているのですが、どちらか不明なため載せようがありませんでした。
難しいですね。ただ草姿が大好きな植物です。庭のある家に住めるのならきっと植えると思います。
ノコンギク、かな?
ノコンギク(野紺菊)のような気がします。
野菊の種類は本当に難しいです。葉や葉のつき方などいろいろ撮ってきていればわかるのでしょうが、今回は花しか撮ってきませんでした。
虫を一緒に撮りたいわけではないのですが、撮ろうと思った花に虫が映り込んでくる確率が異常に高いです。
花を見るチャンネルが、私は虫と似てるのでしょうか…
ナンバンギセル(南蛮煙管)
寄生植物のナンバンギセル。こういう質感の花だとは知りませんでした。
白からもっと深い(渋い)赤まで色幅も大きいようです。
ススキなどに寄生して生える植物で、盆栽にされている方も多いみたいですね。
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