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導かれた景色
発達障害者の私の、ちょっとしたうっかり体験を。
2023年の猛暑のさなか、東京の東部にとある用事で出かけました。
到底快適とは思えない気候下の外出でしたが、用事自体は無事に終了。
しかし一日のミッションが終わりに近づいた17時ごろ、ことは起こったのです。
その発端
階段を下ったところにある地下の駅は微かに涼しく感じ、「大変な一日が終わった感」もあり。でも、私にはまだ懸念すべき事がありました。
ひとつは「帰宅ラッシュに電車に乗る」。
もうひとつは、「PASMOに2千円チャージしてから改札をくぐる」。
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朝から、帰りには忘れないようにとずっと気になっていたチャージです。
改札があの不快な「ビゴーーン」という音ともに閉まり、「チャージしてください」と冷静な機械音に言われてしまうのはなんとしても避けたい。
※そもそも行きにチャージしておけばなにも問題はなかった…
PASMOを挿入せずとも載せるだけでチャージできる券売機の前に立ちました。
ここまで来たら、私にとってこの「チャージミッション」はすでに完了したも同然…
その時、思い出しました。
「あ、そういや…財布…持ってきてないや…」
いやいやいや、なんで? 何で忘れた?
確か、PASMOは残額160円ぐらい。チャージしなければ東京メトロの地下鉄の料金には足りません。
ただ、PASMOに都営交通無料パスをのせているので、都営地下鉄の駅に歩き着くか、都バスに乗れば最悪家には帰れる。
仕方ない。
歩くことにしました。最寄りの都営地下鉄の駅、大手町まで…
灼熱の地上
クラクラするほど熱気の溜まった地上は、強い西日も差しており、疲れた体に堪えました。
そんな中、階段を上がったところにバス停が…
都営バスなら無料パスがあるので乗っていけます。
でも見るからに都バスのバス停とは違い、コミュニティバスのようでした。
都内のコミュニティバスは、おおむね100円程度のところが多いので、PASMO対応なら乗っていけます。
果たしてそのバス「江戸バス」は…
東京駅八重洲口を通ります!!!
しかも障害者手帳所持者は無料。
まさにこれは、地獄に神、でした。
久々の東京駅、赤レンガ駅舎
半年ほど前まで大手町・丸の内で派遣勤務し、東京駅駅舎を撮りまくっていました。
しかし、私の知っている東京駅は、真昼の丸の内方面のみ。
八重洲口からくぐってみたのは、見知った東京駅の外側からでは見えなかった歴史の重厚感というか…。
都内の他のターミナル駅とはまったくちがう何かがあるんですね。
なんだろう…すごい駅だ(語彙力…)
いつかここを撮りに来たい!…と挙動不審になりながら駅構内を通り抜けました。
丸の内方面に抜けると、見慣れた赤レンガ駅舎がちょうどいい感じの夕暮れに映し出されているところでした。
一眼レフもコンデジも持っていませんでしたが、思わずスマホで撮影。
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近日中、この時間に絶対撮りに戻ってこようと心に誓いつつ、都営地下鉄で帰宅。
長い一日が終わりました…
余談…
翌朝、出社しようとした私は、お約束のようにチャージし忘れたまま改札をくぐりました。
ハッ!…っと改札口で硬直するも、警告音は鳴りません…
引き去り額:178円
チャージ残高(引き去り後):6円。
神に遊ばれたのでしょうか。
いや、東京駅の夕暮れの駅舎を楽しませてもらったのでしょう。
それにしても、いやはやなんだろう、このわが身をさいなむ激しすぎる思い込み…。
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